何をやってもショボい電源・・・が原因

 フルスクラッチで組み上げた1IC &3FET&4TR構成の、中波放送用スーパーヘテロダイン式ラジオなのだが、動作不安定で「どこが悪ひのだらうか?」とあれこれ思案していた。

何せ2年近く「ほったらかし」で、再度試作機をつくろうか・・・と思うほどうまく動作しないシロモノ。

まずは局発周波数がまったく安定しない。同調用バリコンを回すと局発が動く! 実は今回製作したものは、OSC用バリコンとANT TUNE用バリコンが独立している。選局はOSC用バリコンを回して受信したい局の周波数をデジタルカウンターで確認出来る。あとはTUNE用バリコンを回して感度(クリアに聴こえるポイント)が最大になるように調整する。

IFTの調整をSSGで455kHzに合わせてあり、トラッキングを手動で取るスタイルだ。

汎用の親子バリコンでは、バンド・ロワーエッジとアッパーエッジでトラッキング調整を行うものの、それ以外の帯域では455kHzの差が構造上維持できない。回転角に伴う容量変化の比が同調回路側と局発側で異なるためで、これを嫌って独立調整式としている。


こういう意図を持ったラジオなのだが、局発が動いてしまってはトラッキングが正確に取れない。音量を上げても局発が動く。ローカル局でも最大感度になるとブー音がして受信不可となる。AGC回路があるのに、これは一体???


事細かに書くとキリがないので割愛するが、途方に暮れてあれこれ配線をイジっていると突然感度がバリ上がりになったり、ノイズまみれだったのがクリアになったり、と様子が激変する。いったいこれは何に起因するのだらうか? 実はその元凶が電源にあった。


音量を上げると局発が動くのは、電源電圧が降下することで発生する。電源容量に余裕がないのである。最大感度でブー音がするのはAFアンプICに供給する電力が足りなくなるため。

よくよく電源トランスを見ると15Vx2の出力なのだが、電流は0.1A・・・100mA Max。

3端子レギュレータは12V/1Aを装着してあるのだが、かなり発熱している。クーガ用電源にも6V/1Aの3端子レギュレータが装着してあるが、ここまで熱くはならない。かなり負荷がかかっている。トランスに触るとこちらもかなりヒートアップしている。音量をかなり下げて使うと局発の周波数のアバレも収まってくる。


つまるところ、デジタルカウンターASSY & ラジオ本体が要求する電力を限界値付近で供給しているのが現在の電源回路なのである。各回路へのパワーサプライはワイヤでおこなっているせいもあり、レギュレーションが悪いのは間違いなさそう。

最低でも500mAは供給可な電源回路にリメイクすることで、諸症状は収まると予想される。



3端子レギュレータの熱をヒートインシュレータで逃がしている
体温より熱いので50℃近いのではないか?と思われるが。



現在、外部電源としてワイヤから供給しているが、コネクタ部で
相応のロスが発生している。回路へ直接供給するべき、を痛感。

追記;                          
後日判明したのだが、安物コネクタ(♂側・プラグ)の強度が全く
足らずに接触不良を起こしていたのと、ホット側とコールド側がシ
ョートする有様だった。(心線側のカシメが弱く、ハンダ付け部分
回転した)テスターを当てるとホット側の電圧がマイナス表示など
  有り得ない状態。                        

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